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2008年4月13日 (日)

挨拶って難しい

デビューしたての若い頃は挨拶が特に下手くそだった。

ライブハウスに行き従業員の人やマスターに「おはようございます」。ここまではなんとか元気にふるまえた。
それが、演奏が終わるとすぐ反省してしまい「こんな演奏じゃ俺は駄目」なんて思っているから帰る時はうつむきがちで視線に入って来た人にだけどうにか挨拶して帰る事がよくあった。

すぐ落ち込むと言っていいくらい反省するほうだったから、「あの頃は近寄りがたかった」とか「腫れ物に触るようで声かけづらかった」などと何年もたってから言われたり。そんな時は顔見知りの女性客と楽しく談笑するなどという余裕などはまるでなくなってしまい消え入るように逃げ帰り去ることもしばしば。

何年もするうちに従業員の人が意外と優しいとわかり安心したり。店のマスターに嫌われていないかな、などと思うようにもなり、仲間が増えるうちにいつしかジャズの世界にどうにか溶け込むことができたのである。

最近は別の意味で挨拶が難しいと思う事がある。

挨拶しそびれたり挨拶しそびられたり。
ごくたまにハッとしたりドキッとすることがある。

こっちが何人かでいる時、そこに訪れた人の多くはどうしても、その時に1番好きな人や仲のいい人や興味のある人からまっさきに挨拶するからである。
おのずと目はそんな相手を真っ先に見つめるわけで、時たま自分だけつけたしのように挨拶されたり視線も通い合わないなんてことが起こってしまう。
逆に自分が知らず知らずのうちに複数いる相手に対してそんな態度になってしまう事もある気がする。

人はそんな時に差別感や疎外感を感じたり少し傷ついたりする事がある。
時には仲間外れに感じる事もあると思う。

この手の事、「いちいち皆に同じように気を使っていられない」、と言ってしまえばそれまでではあるが、自分には寂しい思いをして傷ついたり、逆に悪かったかな、なんて思った事もあるから挨拶は難しいと思ってしまう。

決して気の強い方ではないのでたかが挨拶だけで実は心が動揺してしまったり恐かったり。

日本で外国のミュージシャンと一緒にやっていた時はこの挨拶でかなり複雑な思いをしたことが多い。
日本人は外人に弱いというか好きというか。
外国のバンドメンバーと一緒にいる所に誰か日本の友人なり音楽仲間か音楽ファンが来た場合は、この挨拶の順位が特に顕著なことが多い。
真っ先に外人ミュージシャンに駆け寄りハーイなんて言いながらニコニコと満面の笑みを浮かべて挨拶。
隣にいる俺はいったい何なんだ!そんな時俺は心の中で「デレデレしやがって、まったくう、日本人の俺もここにいるのにー」とたまには思う。

ようやく「あー加藤さん」なんてついでの付け足しみないな挨拶しやがってバーロウ。「俺の目もちゃんと見てくれー」なんて心の中で叫ぶ事もたまにある。

自分も正直なほうだからこのような挨拶して人に疎外感や差別感、そして傷つけちゃっている事もあるのかなと思う。難しいけど少しは気をつけなくては。

挨拶っていろいろあるし難しいというか奥が深い事なのかなあ、などと思う。

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